高血圧について
脳卒中は大きく①脳の血管が詰まる脳梗塞、②脳の中の血管が破れて血が出る脳出血③頭蓋骨とくも膜の間の血管が破れるくも膜下出血の3つに分類されます。
今回は、脳卒中治療ガイドライン2015に記載されています脳卒中の危険因子の1つ「高血圧」についてお話をさせていただきます。
高血圧は脳出血と脳梗塞に共通の最大の危険因子である。血圧値と脳卒中発症率との関係は直線的な正の相関関係にあり、血圧が高いほど脳卒中の発症率は高くなる 。
と記載があります。ということは、普段の生活から血圧を測って、血圧を知ることが大事になってきます。
高血圧はいくつから?
2019年に改定された「高血圧治療ガイドライン2019」では診察室血圧140/90mmHg(病院の診察室で測った場合)、家庭血圧135/85mmHg(家の中で測った場合)、合併症のない75歳未満の成人の降圧目標は診察室血圧が130/80mmHg・家庭血圧が125/75mmHg、抗血栓薬服用中の患者などの降圧目標は130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)とされています。
また、血圧が高くなるほど、全心血管病、脳卒中、心筋梗塞、慢性腎臓病などの罹患リスクおよび死亡リスクは高くなるため、血圧を知ることが予防・未病に繋がります。
血圧が高い場合の注意点
血圧が高い場合は、薬を処方して服薬する薬物療法、食生活を改善させる食事療法、運動習慣をつける運動療法が、一般的とされますが、それぞれ、医者・管理栄養士・理学療法士・作業療法士といった専門的な人への相談をお勧めします。
参考資料
- 脳卒中治療ガイドライン
- 高血圧治療ガイドライン