脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)のリハビリ〜「ヒップアップ(お尻あげ)」の自主トレ編②〜

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脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)のリハビリ〜「ヒップアップ(お尻あげ)」の自主トレ編②〜

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)のリハビリ
〜「ヒップアップ(お尻あげ)」自主トレ編②〜

脳卒中は脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の中の血管が破れて血が出る脳出血、頭蓋骨とくも膜の間の血管が破れるくも膜下出血があります。

 

先日のブログにて、ヒップアップの自主練習において脳卒中の方ではどういった点に注意すべきか、その際にどんなチェック項目があるのかの概要をお伝えさせていだだきました。


前回のヒップアップに対するブログはこちら

 

それに引き続いて、今回はそのヒップアップにおけるチェック項目のなかで運動麻痺がある脳卒中の方向けの内容についてお伝えしていきたいと思います。

 

その中で重要なことは正しい姿勢でヒップアップをしましょうといったことがメインテーマとなります。

 

このブログでわかること

  • 運動麻痺がある場合のヒップアップの際の注意点が理解できる
  • ヒップアップにおいて重要なことは開始姿勢にある
  • 開始姿勢を良くするためには股関節のコントロールが重要

それではこれらを細かくみていきましょう!

 

運動麻痺がある方は何に気を付けるべきなのか?

今回はヒップアップ(お尻上げ)において運動麻痺を持った場合に、気を付けるポイントとして

  • 開始姿勢
  • 代償動作

この2点があげられます。

 

その際に何に注意すべきかについて考えていきたいと思います。

 

お尻上げにおいてある部分に注意を向けるだけで実はその効果が全然違います!是非参考にしてみてください!

 

まずは運動麻痺があるとどういったことが問題になるのかというと、

チェック項目(抜粋)

②両足を同じだけ曲げる。

・麻痺側の足を反対側の足で引っ張り込んでませんでしたか?

③お尻(尾てい骨)だけ持ち上げる。

・お尻を動かそうとした時に、麻痺側の足はベッド上をスライドしませんでしたか?

・麻痺側と反対の足や手は頑張っていませんでしたか?

・頭で枕を強く押してませんか?

 

この2点において該当した方は、「運動麻痺」の要素がある可能性が考えられます。

 

そもそも運動麻痺とは、関節を動かしたり、体重を支えたりといった際に筋肉を自分の意図で意識的に(これを随意的といいます)筋肉を収縮させることができなくなった状態を指します。

 

実はこの運動麻痺ですが、よく弱い力しか発揮できないといった現象(筋力低下)と間違えられることがあります。

 

脳卒中になり運動麻痺という後遺症がでて、力が出しにくくなること。と、脳卒中になり、動く量が減ったことで起こる筋力低下は実は原因が全く異なります。

 

運動麻痺・筋力低下については基礎ブログとして記載しておりますので、そちらをご覧ください。

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の後遺症〜運動麻痺編

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脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の後遺症〜筋力低下編

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わかりやすく『電源コード』をさして電気をつける『電球』と例えると、

運動麻痺は筋肉を意図的に収縮できないこと(つまり電源コードを介して電気が配給できないこと)で、筋力低下はその筋肉自体が弱くなっている(電球自体が劣化している)といったことになります。

 

つまり電気がつかない(力が発揮されない)といった現象に対して、電気の配給元や電気コードをみるのか、電球そのものをみるのかといったみるべき対象が異なるということです。

 

では運動麻痺といった問題に対しては具体的にどういった点に着目しながら、その運動麻痺応じたヒップアップをしていけばよいのかをまとめていきたいと思います。

 

運動麻痺がある際の運動時のポイントと注意点

ここで先ほどからお話ししている「運動麻痺」ですが、これは脳卒中になったことによって

運動麻痺の症状

  1. 力が出しにくくなってしまう。
  2. 思った通りに身体がバラバラに動かせなくなる。
  3. 速く動かすことができなくなる。

といった症状もしくは現象のことをよく指す言葉として表されます。

 

そのため、根本的な問題として1.力が出しにくくなるので、

  • 麻痺側の足を自分の力で曲げ切る力不足で、反対の足を使ってしまう。
  • 麻痺側の力が足りないので、反対側の脚や手の力を使ってしまう。
  • お尻を持ち上げる力が足りなくて、頭で強く枕を押してしまう。

といった代償動作がすごくでやすくなるのが特徴です。

 

また、運動麻痺の問題はそれだけじゃなく、2.バラバラに動かしにくくなるので、

  • お尻を持ち上げようとした時に、麻痺側の脚がベッド上に止めきれずに動いてしまう。

といった二次的な問題も生じてきます。

 

そして3.速く動かしにくくなるので、

「よっこいしょ」と脚を曲げてきたり、「じわぁ〜」っと脚を上げてきたりしてきてしまうわけです。

ここで忘れてはいけない目標の動きは、麻痺側と反対の脚と同じ「力の出し方」、「滑らかさ」、「スピード」といった、この3点をしっかりヒップアップで引き出すことが必要になります。

 

運動麻痺がある際のヒップアップを効率的に行うための自主トレ

これらを改善していくために行っていく自主練習は麻痺側の脚の大きな曲げ伸ばしです。

では紹介します。練習方法は、

①ベッドに仰向けに寝ます。

 

②麻痺側の脚をしっかり曲げます。

 

③麻痺側の踵を体から一番遠くに押し出すように、股関節・膝関節を伸ばします。

 

そうです、たったこれだけです。

 

実は自主トレのポイントはこの3点だけですが、

チェックポイント

  • 股関節が曲がりきらない。
  • 膝が曲がりきらない。
  • 足を曲げようとすると手も曲がる。
  • 脚が外側に開いてしまう。
  • 脚が内側に閉じてしまう。
  • 足を伸ばそうとすると、足が落ちて持ち上げきれない。
  • 足を伸ばそうとするとかかとより爪先が遠くに行ってしまう。
  • 曲げ伸ばしをしている時に足がフラフラする。
  • 曲げ伸ばしをしている時にスピードにばらつきがある。

などなど、この運動をするのにもこれだけのチェックポイントがたくさんあるんです。

 

その中でも今回最も意識してほしいのが、股関節をしっかり曲げたり、伸ばしたりすることです!

この自主トレのポイント

足の曲げ伸ばしの際に股関節の動きをイメージ・意識しながら行う!

 

これを意識してやることで、結果的にその後実施するヒップアップに必要な開始肢位を正しい状態で実施でき、同じ自主トレをするにも、その効率性は全然違ったものに変わってきます。

 

もちろんこれができない方は、できるところだけでも全然問題ありません。

 

例えば、

  • 踵はベッドから浮かせられないけど、股関節と膝関節は少し曲げれる。
  • 股関節はしっかり曲げきらないけども、膝はしっかり曲げれる。
  • 手が曲がらない状態で、途中まで脚を曲げれる。
  • しっかりと曲がらないけども、足をまっすく曲げてこれる。
  • 足を下ろしたら、真っ直ぐ踵を遠くまで押し出せる。

 

など、股関節の動きを伴いながらできるところにちょっとしたワンポイントをつけて練習することで変化は必ず出てきます。

 

その中でも気を付けておいて欲しいポイントが、ヒップアップをするための開始肢位において注意すべきは股関節の位置にあるということです。

 

今回の自主トレポイントはこの股関節を正しく使いましょうといったことが大事なポイントとなってくるのです!

 

今できているところにいつの要素を加えていくことがリハビリには必要不可欠です。

 

個人個人付け加える要素の順番は変わってくるので誰かと比較するより昨日の自分と比較してあげてください。

今回紹介させていただいた運動麻痺に対する股関節を用いた自主練習はあくまで1例です。

 

これができたから歩けるようになるということではありませんが、

 

できるようになってくることでヒップアップが効率的にできるだけでなく、その他にも歩行中に足があげやすくなったり、体重がかけやすくなり結果的に歩きやすくなるということにも繋がります。

 

当院のスタッフは、お客様の自主練習を確認した時に、

  • 同じ自主練習を継続するのか
  • 難易度を下げて別の要素を加えるのか
  • 同じ練習の難易度を少し上げるのか

を判断し、効率の良い自主練習を共有させて頂きます。

 

なぜ、そんなに自主練習の内容がコロコロ変わるのかというと、できていることを続けても、変化がないからです。

また、頑張りすぎたことによって、自主練習の趣旨が変わってきてしまったりするからです。自主練習の内容が変わらないからダメ。変わるから良い。ということではないので、一緒に自主練習を考えていきましょう。

 

現在は期間限定で無料体験を行なっております。

 

無料体験を受けていただくことでこの練習1つだけでも、どこの要素が足りてなくて、どこの要素が足りているのかをお伝えすることはできます。

 

そして、それをきっかけに自主練習の質を高めて行うだけで、自主練習でも、動作が大きく変えることができるようになりますので、もし良ければ、下記問い合わせボタンより無料体験の予約をしてみてください。

 

次回も引き続き、他のチェック項目該当する方のタイプと、自主練習をお伝えしてきたいと思いますので、更新をお待ちください。

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写真協力

当院スタッフ 理学療法士 中上博之
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